イベントレポート

vol.136

第3回 ONSEN・ガストロノミーウォーキング in 雲仙温泉を開催しました。

長崎県

募集開始早々に募集人員に達した、人気のONSEN・ガストロノミーウォーキングin 雲仙温泉。早いもので3回目の開催です。
日本で最初の「国立公園」雲仙を舞台に雲仙地獄、白雲の池など雲仙温泉を代表する紅葉スポットを楽しみながら歩くウォーキングコース。また、一億人の胃袋とも呼ばれ、食の宝庫である島原半島や地元雲仙市産の食材をたっぷり使ったフルコースメニューも人気の理由ですね。

当日のイベントの様子をご紹介させていただきます。

開催日時   2022年11月13日(日) 9:00 ~16:00
開催場所   長崎県雲仙市雲仙温泉地区一帯 約10キロ
天候     曇り時々雨
参加人数   210名
参加費     大人3500円 小人2000円
主催     一般社団法人雲仙温泉観光協会

スタート:雲仙メモリアルホール

3回目となる雲仙でのONSEN・ガストロノミーウォーキング。過去の大会同様「雲仙メモリアルホール」がスタートとなります。この雲仙メモリアルホール。アーチ形の柱が印象的でローマの遺跡を思わせるつくり。雲仙温泉で働く地域住民のため建設され、イベントや国際会議などにも利用されている施設です。

イベント当日の天候は何やら怪しげな感じではありますが、スタート時には青空も見えるなど、まずまずの天気。集まる参加者は半数以上がリピーターで、雲仙ファンが集結です。


参加者210名。コロナ以降では、最大規模の大会の一つですが九州各地のほか、東京、神奈川、大阪といった大都市圏からの参加者もいらっしゃり、雲仙の人気の高さが伺えます。

写真はスタート時に撮影したものですが、これからはじまるウォーキングに期待いっぱいの表情ですね。



受付会場の様子です。受付のスタッフとスタート時の注意事項のご案内を行うスタッフの姿です。お揃いの青いジャンバーが爽やかですね。


メモリアルホールを出発し、白雲の池へ続く遊歩道を進み、秋色に色づいた森を楽しみます。どんぐり集めに夢中になるお子さんもいらっしゃり楽しげですね。


第1ガストロノミーポイント:白雲の池

ほどなく歩くと、第1ガストロノミーポイントに到着です。白雲の池は約1ヘクタールの人工湖ですが、すっかり周囲の景観にも溶け込み自然環境に恵まれた静かな散策ポイントです。ボート遊びやキャンプ場もあり、ご家族でも、友人とでも再訪をしたくなるスポットですね。晴れた日には敷地から「平成新山」も遠望できるそうですよ。

第1ガストロノミーポイントとなる白雲の池では「パインテールファーム」さんのチーズの盛り合わせが提供されました。盛り付けも華やかで嬉しくなりますね。パインテールファームは、長崎県・雲仙市小浜町にあるちいさな牧場で、豊かな自然の中で愛情をたっぷり注いだ牛たちの牛乳や乳製品が自慢です。またワインのほか、ラベルがかわいい「雲仙レモネード」も提供されました。




ウォーキングルートは白雲の池を一周する形で組まれておりますが、このあたりから雨がちらつきはじめました。うっすらと霧が立ち込め、池の対岸から黄や赤に色を変えた木々をぼんやり眺める。なんともいえない景色です。アンケートでも「霧雨で幻想的な雲仙を楽しめた。」「日頃、あじわえない幻想的な雲仙を見ることができた。」といった声が多く寄せられてました。晴れには晴れの、雨には雨の良さが雲仙にはありますね。



第2ガストロノミーポイント

雲仙の温泉街に入る手前、第2ガストロノミーポイントが設営されました。雨が降りはじめ、少し寒さも感じる中、「田舎饅頭」とともに「ハーブティ(レモングラス緑茶)」が提供されました。温かいものをいただくと、なぜかホットする。そんなガストロポイントです。このハーブティ、「松尾カメラ時計展」にご協力いただいており、湯呑も事前に温めて丁寧に注いでくれるんですよ。お茶一つでも「おもてなし」が伝わってきます。「松尾カメラ時計展」は昭和30年代創業の松尾カメラ時計店を当時のレジやガラスケースそのままに喫茶室としており、なんともお洒落な空間。SNSも要チェックですよ~。



第3ガストロノミーポイント:足湯広場

3番目のガストロノミーポイントは雲仙地獄手前の足湯広場。直径4mほどの円形の湯舟にグルリと10人程は座れそうなスペースがあり足を浸けるだけで疲れが和らぐと評判で、靴を抜いて温泉を楽しんでいる方もいらっしゃいました。このポイントでは創業百有余年「福田屋の鰻の佃煮」と「幻の高来蕎麦」が楽しめます。この高来蕎麦、諫早の一部の農家で受け継がれ、栽培されてきた蕎麦ですが時代とともに生産者も減り、わずか数軒を残すのみ。今は高来蕎麦を絶やしてはならないと「幻の高来蕎麦振興協議会」が結成され普及に努めている貴重なお蕎麦です。ONガスウォーキングの中で100有余年の名店の味と幻と名前がついたお蕎麦を、足湯に浸かりながら食べられるなんて、なんか贅沢な時間です。



第4ガストロノミーポイント:雲仙地獄

いよいよ雲仙温泉観光のスポットである「雲仙地獄」を歩きます。日本各地で多くのONガスを開催しておりますが、「迫力」という点では1位、2位を争う光景ですね。当日は立ち込めた霧と、地獄の噴気孔からの白い水蒸気で、あたり一面真っ白です。ウォーキングルートを示す「矢印」も霧に隠れてしまい、慎重に道を進まれる方の姿もありました。


雲仙地獄では「大叫喚」「お糸」「清七」と名付けられた地獄が30余りあり大迫力の光景が続きます。硫黄の香りが充満し、なんともいえない香り。温泉に来たぁーって感じで良いんですよね~。途中、雲仙地獄工房の熱っつ熱の「温泉たまご」を塩をつけて食します。美味し!!

このスポットに限らずですが、長崎大学のボランティアの学生達が大活躍。各スポットでは参加者のおもてなしに一役買ってくれており、頼もしい存在です。感謝!


第5ガストロノミーポイント:けやき広場

雲仙温泉街の中心にあり、地元住民の憩いの広場「けやき広場」に到着です。神社やお寺も傍にあり待ち合わせにも便利な場所ですね。このポイントでは、みんな大好き「雲仙牛の鉄板焼き」が提供されました。畜産が盛んな長崎県全域で飼育されている「長崎和牛」の中で「雲仙生まれ雲仙育ち」のものを「雲仙牛」とし、ミネラル豊富な資源と恵まれた環境が生んだブランド牛肉ですが、口に入れたとたんに溶けてしまうような舌ざわり。各社のふるさと納税でも取り扱ってますので、興味のある方はぜひチェックしてみてくださいね。


第6ガストロノミーポイント:おしどりの池

いよいよウォーキングコースも後半に突入。当日は霧の為に池の景色は楽しめなかったのですが、池の周辺は遊歩道になっているためウォーキングを楽しむのにおすすめな観光名所のひとつです。(写真は別の日に撮影)


雲仙のONガスが人気な理由は数多いガストロノミーポイントとバラエティ豊かな食材ですね。6番目のポイントでは「雲仙ジオバーガー」が登場です。雲仙は、言わずと知れた豊かな食の宝庫。それらの食材を使って2021年に誕生したのが、雲仙ジオバーガーです。現在、認定店も増え始め、認定店の皆さんがそれぞれ腕を振るい、美味しさと趣向をこらした雲仙ジオバーガーが食べることが出来ます。複数店舗の食べ比べも楽しそうですね。今回、ガストロノミーウォーキングではコロッケとハンバーグを挟んだ贅沢なハンバーガー。「もっと食べたーい。」と思った方も多かったのでは?



霧に包まれた「おしどりの池」。あと2キロという看板が参加者を励まします。



第7ガストロノミーポイント:おしどりの池広場

最後のガストロノミーポイントでのメインディッシュ。参加者アンケートでも一番人気の「地元雲仙クリーンポークと種採野菜のソテー」です。島原半島では作れない野菜がないと言われ、「種採り野菜」などの伝統的な農法が守り受け継がれてり、育てた作物から種を採り、その土地の気候や風土に合わせた種を次に継いでいくというもの。素材の味を知り尽くしたシェフの調理で、「こんなに野菜って甘かったっけ?」というようなメニューなんです。皆さん自然と笑顔になられていました。



ゴール:メモリアルホール

あいにくの天気ではありましたが、バラエティに富んだ景観と盛りだくさんの食事を楽しめる雲仙でのガストロノミーウォーキングもいよいよ終了です。ゴールでは、ちょっとい嬉しい引き立て豆のコーヒーと、「ほうじ茶のゼリー」が完歩した参加者に提供され、疲れた身体に染みますね。

それにしても10キロ歩いたというのに皆さんまだまだ体力が有り余っているようなご様子。ゴール後は雲仙自慢の温泉を楽しむべく、思い思いの温泉目指す参加者の皆さんでした。



最後に参加者の方から寄せられた声を紹介させていただきます。

「地元を歩いて地元の食材とお酒をいただいて、最後に温泉に入れるなんて最高です」「久しぶりに雲仙に来たが、変化の様子を感じられ別の機会にまた来たい。また今日のコースを歩いてみたいと思いました。」「雨・霧のウォーキングでしたが、日ごろ味わえない幻想的な雰囲気があり、とても良かった。」

参加者の皆様、関係者の皆様、長崎大学の皆様、おつかれさまでした。