イベントレポート
vol.139
初開催 ONSEN・ガストロノミーウォーキング in 小豆島を開催しました。
「世界の持続可能な観光地TOP100選」に2年連続で選出された小豆島町で、ONSEN・ガストロノミーウォーキングが初開催。映画『二十四の瞳』の舞台となった町並みと、オリーブ色の風が吹く穏やかな瀬戸内の海沿いを歩くウォーキングコース。日本三大渓谷美の一つ、寒霞渓の麓で育まれてきた醤油、素麺、オリーブといった、小豆島ならではの食材と魅力がいっぱい詰まった小豆島でのイベントの様子をご紹介します。
開催日時 2022年12月11日(日) 9:00 ~16:00
開催場所 二十四の瞳映画村~道の駅小豆島オリーブ公園 全長7キロ
天候 曇りのち晴れ
参加人数 210名(予約ベース)
参加費 大人/小人同額 4500円
主催 ONSEN・ガストロノミーウォーキング in 小豆島実行委員会
スタート:「二十四の瞳 映画村」
全国区の観光地である小豆島で初開催のONガスということで、南は沖縄、北は富山と16の都府県から200名を超える参加者が集まり、四国では最大規模のONガスとなりました。アンケートでは、ONガスの参加理由に「小豆島で開催するから。」と開催地を参加理由とした方も多く、小豆島での開催に期待の高さが伺えます。
スタート地点となるのは小豆島の象徴的な観光地でもある「二十四の瞳映画村」。 当日は小豆島町の大江正彦町長のご挨拶に続き、ONSEN・ガストロノミーウォーキングin小豆島実行委員会の永井順也実行委員長の歓迎のご挨拶で開会式が進みます。ご挨拶の中で小豆島町は国際的な認証団体 ”グリーン・デスティネーションズ” により「世界の持続可能な観光地TOP100」に2年連続で選ばれた地であることも紹介され、今回のウォーキングコースもオリーブを核とした「自然」「文化」「伝統」「そこに暮らす人々」など、小豆島の魅力を体感できるとのこと、楽しみですね。
また、当日は「二十四の瞳映画村」を楽しめる入場チケットも参加者にプレゼントされ、ウォーキング前に映画村の見学を楽しみました。「二十四の瞳映画村」は昭和・大正初期にタイムスリップしたようなノスタルジックな世界が広がり、SNS映えする絵になるポイントがいくつもある人気観光施設。翌日にも再訪したいといった参加者の方もいらっしゃいましたよ。
第1ガストロノミーポイント:「二十四の瞳映画村」
スタート地点となる「二十四の瞳映画村」ですが、ガストロノミーポイントも兼ねており、スタート早々の食事の提供に嬉しいびっくり。小豆島で毎日水揚げされる「小豆島島鱧」使ったお鍋と、島の素材で作った地ビール「まめまめビール」が振る舞われました。12月となり肌寒さも感じる朝、お鍋で体も温まりますね。元気よくスタートできそうです。
第2ガストロノミーポイント:「タケサン記念館一徳庵」
スタート受付を終えた参加者はバスにて一路「タケサン記念館一徳庵」へ向かいます。10分強の道のりですが、車内ではイベントに関する案内の他、今回のガストロノミーポイントで提供される食材が「ふるさと納税」でも取り扱っているなどの情報もあり、皆さん興味深々で話を聞いておりました。
第2ガストロノミーポイントとなる「タケサン記念館一徳庵」は(1945年)の創業当時から今日までの小豆島の醤油と佃煮の発展の軌跡を、映像やパネル展示などで見ることのできる施設なんですが、このポイントでは小豆島の中山棚田米のおにぎりと、山海の食材を小豆島の醤油でじっくりと炊き上げた佃煮の食べ比べが楽しめます。千枚田は大型の耕作機械を入れる事ができないため手間暇がすごくかかるそうですが、小豆島のきれいな水と昼夜の寒暖差の影響で、もち米ような食感とお米の甘さが特徴の希少価値の高いお米です。おにぎりと佃煮。シンプルで美味しい。いくらでもお腹に入りそうですね。ガストロノミーポイントでは実際にお米を作られている方の苦労話や中山棚田のお米が美味しい理由などを熱く語られ、より美味しく感じます。
醤ロードパーク/マルキン醤油蔵
小豆島酒造(第3ガストロノミーポイント)から金両へ続く道。映画のセットを思わせる「小豆島」らしい風景が目に飛び込みます。400年以上続く木桶仕込みの醤油をつくる醤油蔵が軒を連ね、遠方には寒霞渓に代表される迫力ある岩肌を抱く山々を見ることができ、歴史を感じるウォーキングロードです。途中、美術館「醤の郷現代美術館」やギャラリー、お洒落なカフェやパン屋さんなどもあり、歩くだけでも楽しい雰囲気。イベント参加者も途中、途中、お店を覗いたり、買い物をしたりと、ONガスのコンセプトである ”自分のペースで「めぐる」”を体感されてました。
第3ガストロノミーポイント:「小豆島酒造」
小豆島唯一の酒造「小豆島酒造」が第3のガストロノミーポイントです。ここでは蔵人の丁寧な手仕事で手作りされた地酒と、その地酒を使った「小豆島天領真牡蠣」の酒蒸しが振る舞われました。アツアツ、ぷりぷりの牡蠣の酒蒸しとお酒、この季節にはたまらないメニューですね。希望者には有料で追加の牡蠣を食べることもこともでき、お子様やお酒の飲めない方には「甘酒」の用意もあるなど至れり尽くせり。お酒もはいり、太陽も顔をだしはじめ、会話も弾みます。
第4ガストロノミーポイント:「金両醤油」
アンケートでは最も人気があったメニュー「手延べ素麺の小豆島ドレッシングがけ」が第4ガストロノミーポイントの「金両醤油」で提供されました。とっても有名な小豆島の素麺ですが、ONガスでは小豆島ならではのレシピでの提供。醤油とガーリックオリーブオイルがひとつになった「小豆島ドレッシング」をめんつゆの代わりにかけて食べるというもの。今までにない新しい組み合わせなんですが、思わず「うまい!」と声を上げる美味しさ。併設された売店では早速、ドレッシングを購入される参加者の姿もいらっしゃいましたよ。
なお、小豆島でそうめんが作られるようになったのは、今からおよそ400年前と歴史は古く、小豆島の島民が三輪(奈良県)に立ち寄った際に、そうめんの製造技術を学び、小豆島に持ち帰ったのが始まりだそうです。その後、小麦の栽培に適した気候や瀬戸内海の塩、そうめん作りに必要なごま油が小豆島で豊富にとれるなど、そうめん作りに最適な環境があり、小豆島で素麺づくりが広がり、今では奈良県「三輪そうめん」、兵庫県「揖保乃糸」に並ぶ日本三大素麺の一つとなっているそうな。まさに「その土地の気候風土が生んだ食材・歴史・伝統によって育まれ食文化を楽しむ」ガストロノミーウォーキングの醍醐味ですね。
第5ガストロノミーポイント:「草壁港」
小豆島のイメージって何?「二十四の瞳」「瀬戸内海」そして誰もがすぐに思い浮かべるのは「オリーブ」ですね。小豆島へオリーブがやってきたのは1908年。小豆島の気候風土が温暖で雨の少ない、地中海によく似ていたことや、多くの生産者の努力と研究によってオリーブ栽培の技術が磨かれ、現在では小豆島は「日本のオリーブ栽培発祥の地」として知られるようになりました。さてさて。第5ガストロノミーポイントはまさにオリーブづくし。オリーブの美味しさを余すことなく伝えられる料理が用意されました。まずはオリーブ飼料を食べて育った「オリーブ地鶏」をオリーブオイルで煮込んだ贅沢なアヒージョ。さらにこの時期限定の「オリーブの新漬」。そして行列必至の有名店「MINORI GELATO」のオリーブのジェラートサンド。小豆島のすももワインやビールと共に楽しみました。堤防に腰掛け、広がる瀬戸内海を前に、アヒージョとビール。なんとも贅沢な時間です。居心地良くて、ついつい長居してしまいそうですね。
瀬戸内海湾展望ポイント
コース後半は瀬戸内の海沿いを歩きます。日も傾きはじめ、穏やかな海にキラキラと光るさざ波。行き交う舟や遠くの島影。ついつい「瀬戸」や「海」をテーマにした歌を口ずさみたくなるような至福の時間。途中、エイドステーションが作られ「オリーブチョコ」と「オリーブ茶」のサービス。ちょっとした ”おもてなし” ってなんか嬉しいですね。感謝です。
第6ガストロノミーポイント:「サン・オリーブ(道の駅小豆島オリーブ公園)」
楽しい時間はあっという間、オリーブの風吹く海沿いのウォーキングもいよいよゴール。「サン・オリーブ道の駅小豆島オリーブ公園」に到着です。道の駅小豆島オリーブ公園は白亜の建造物が美しいエーゲ海を思わるスポットですが、最近ではSNSなどでも人気となり、園内の風車を前に、ほうきに乗って写真撮影するのもお馴染みとなりましたね。(写真提供:小豆島町商工観光課)
うまく撮るにはコツがいるようですが、ウォーキング後にこのポイントでの撮影を楽しみにされていた方も多くいらっしゃいました。
小豆島のONガス、ゴールしたら終わりではないんです!まだまだお楽しみは続きます。ゴールは第6ガストロノミーポイントにもなっており、香川県産のブランド牛「オリーブ牛」のステーキと旬の島のお魚を使ったフィッシュ&チップスがふるまわれました。しかもフィッシュ&チップスはその場で揚げてくれるので「熱、熱」のまま提供。ゴールまでの間、かなり食べてきているのですが、美味しい物っていくらでもお腹に入るので不思議ですね。ビールと共に最後のガストロノミーポイントに大満足。
瀬戸内海国立公園に浮かぶ小豆島、小豆島町で初めて開催されたONSEN・ガストロノミーウォーキング。イベント終了後はお土産としてプレゼントされた小豆島オリジナルトートバックを手に、併設の「オリーブの湯」で疲れを癒す、ゆっくりとした島時間を堪能し、心も身体もほっこりする1日となりました。
最後に参加者の方から寄せられた声を紹介させていただきます。
「盛りだくさんの食物、飲物でよかった。距離も短いと感じるくらい。」「ポイント間が長いところも景観が良く飽きなかった。ご案内の方も丁寧で、お疲れさまでした。」「地元のおすすめ商品を堪能でき、家族にお土産として購入でき、2度楽しみます。」「ただ美味しいだけでなく、どのポイントも、小豆島の地元のものを活かしていてよかったです。」「関係者の方々がみなさん親切でした。お陰様で仲間と楽しい一日を過ごすことができました。」
参加者の皆様、関係者の皆様、おつかれさまでした。