イベントレポート
vol.134
第4回ONSEN・ガストロノミーウォーキングin大歩危・祖谷温泉郷を開催いたしました
4回目を迎えた大歩危・祖谷温泉郷でのONSEN・ガストロノミーウォーキング。世界が認めた祖谷渓の自然美のなか、緩やかな坂を全長約11Km歩きます。距離も長い、坂もキツイ..なかなか歩きがいのあるコースではありますが、それでも多くのリピーターに支持されるガストロノミーウォーキング。祖谷渓の自然美と地元の郷土料理や地場産の食材を使った料理、大歩危・祖谷を愛してやまないスタッフの温かいおもてなしを楽しみながら、日本の秋を満喫します。
当日のイベントの様子をご紹介させていただきます。
開催日時 2022年10月30日(日) 9:00 ~15:30
開催場所 京田~ホテル祖谷温泉 約 11キロ
天候 快晴
参加人数 145 名
参加費 4000円(大人)、2000円(子供)
主催 大歩危・祖谷ONSENガストロノミーウォーク実行委員会
スタート:みどりの一里塚京田
平家の落人伝説が残る大歩危・祖谷。そんな地がONガスウォーキングの舞台です。歴史に思いを馳せながら歩くというのも面白いですね。まず受付会場は「かずら橋夢舞台」。国の重要民俗文化財「かずら橋」に隣接した商業施設ですが、参加者は受付後、イベント参加者専用のバスでスタート地点である「京田」へ向かいます。途中「大歩危・小歩危」の絶景や、山肌に張り付くような集落を眺めることができ、車内では早くも感嘆の声があがります。
スタートとなる京田では三好市の高井美穂市長のユーモア溢れるご挨拶、ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構の涌井史郎会長、大歩危・祖谷行ってみる会の植田佳宏会長の歓迎のご挨拶で開会式が進みます。三好市は「食」ガストロノミーツーリズムにより地域活性化に力を入れておりONSEN・ガストロノミーウォーキングもいろいろな方の「思い」や「協力」をいただいて実施されております。
第1ガストロノミーポイント:京田トンネル出口
今回、これまでにアンケートで寄せられた声をもとにガストロノミーポイントの設置場所をスタート地点の京田から2キロ先の京田トンネル出口に変更となりました。長い期間行われている道路工事等もあり、設置ポイント変更も多くの方のご協力があったと聞いておりますが、その効果か?アンケートにおけるウォーキングコース満足度が前回の78.6%から今回は97.5%と大幅アップとなりました。
提供されたメニューはテレビや雑誌などでも取り上げられて有名なJR大歩危駅前、歩危マートの大根おろしを雲海に見立てた「雲海汁」。素朴の味わいにファンも多い一品です。なんと当日は考案した方が出向いてくださり、オリジナルレシピでの提供です。温かいもの、美味しいものを食べると元気になりますよね。参加者の方の表情の柔らかくなったような・・。会話も弾み、次のポイント目指して歩を進めます。
第2ガストロノミーポイント:出合橋
2番目のガストロノミーポイントも今回初登場。新設されたポイントです。なんともSNS映える「出合ジュレ」この地で食堂兼民宿を営業されている「リバーサイドD-愛」さんが今回のガストロノミーウォーキングの為に考えたというオリジナルメニュー。通常、うどんやお蕎麦に使う御出汁をジュレにしてカボスをかけて食べるもの。見た目爽やか、味も美味なんです。余談ですが、「リバーサイドD-愛」は2017年、ラフティング世界選手権をきっかけに、出合地域と旧祖谷街道に賑わいを取り戻すため、この地で食堂兼民泊を営業中ということですよ。ゆっくりお話しを聞きたいですね。
そしてジュレと共に提供されたのは祖谷雑穀生産組合提供の「ヤツマタのバターのおやつ」ヤツマタって聞きなれない名前ですが、祖谷地方で古くからソバなどと共に昔から栽培されていた雑穀だそうです。いろいろお話を聞くと、このヤツマタ、代々家で受け継がれてきたヤツマタを毎年絶やさないように大切に栽培していた一人の男性がいらっしゃり、この男性が唯一のヤツマタの生産者でしたが高齢となったため、地元の人たちが種を受け継いでヤツマタの保存に取り組もうと平成28年に雑穀生産組合を立ち上げたということです。良いお話ですね。このヤツマタを使ったショートブレッド(バターのおやつ)はボリューム感もあるのに歯触りサクサク、本場英国にも負けない美味しい味。何とも魅力的なお菓子になっているのです。今後、生産が増え地域の特産品になったらいいですね。
祖谷渓谷沿いを歩くONSEN・ガストロノミーウォーキング。もちろん食べているばかりじゃありません。眼下には祖谷川が流れ、緑色に光る水面、いろづきはじめた紅葉、お地蔵さんや、時が止まったような集約の姿を楽しめます。
第3ガストロノミーポイント:祖谷渓展望台
第3ガストロノミーポイントは大歩危・祖谷のONガスお馴染みメニュー。「鮎の塩焼き」と「でこまわし」の登場です。でこまわしは三好市祖谷地方の名物で、地元のじゃがいもと、そば団子、岩豆腐、丸こんにゃくの串焼き。そして忘れてならない都築商店の「祖谷蕎麦」。祖谷のソウルフードともいえるメニューで、祖谷は米が育ちにくい地域でもあることから、栽培期間も短いそばが主食として親しまれるようになったということですよ。このポイントでは地酒「今小町」と徳島県の認定清涼飲料「ゆーず」も振る舞われ、参加者は思い思いの場所で舌鼓。展望台からの絶景を見ながらの乾杯は何とも言えません。
展望台を後に3キロほど歩きます。はるか向こうにゴールの「ホテル祖谷温泉」の姿が見えますね。近いような…。遠いような…。
第4ガストロノミーポイント:小便小僧手前 風呂の谷付近
ゴール直前の第4ガストロノミーポイント。昨年も好評であった阿波尾鶏の唐揚げがSAIRAIさんより提供されました。口に入れると、じゅわっと鶏の旨味が広がり絶品です。地酒「芳水」と共にご賞味あれ。
さてさて、いよいよONガスin大歩危・祖谷も終盤。このコースのハイライトともいえる「小便小僧」が姿を現しました。谷底まで200mの高さの断崖絶壁。1968年に徳島県の彫刻家、河崎良行氏が制作したもので、由来として、その昔、子供たちが、像のある岩のあたりで小便をして度胸だめしをしたという伝えがあったということですよ。いや、それにしても怖すぎ・・。
第5ガストロノミーポイント:ホテル祖谷温泉
いよいよウォーキングのゴールとなりますが、ゴールとなるのは「ホテル祖谷温泉」秘境祖谷渓の一軒宿で有名です。地酒「三芳菊」と「ビール」に、霜降りが美しい吉野川の豊かな自然の中で育った「和牛のステーキ」と徳島の名店はりまや徳正本店の「藍ういろう」が提供されました。なんでも徳島って「日本三大ういろ」の産地のひとつだそうで、知ってましたか? ONSEN・ガストロノミーウォーキングを通じて、その土地の食材を知る。まさにガストロノミーツーリズムの醍醐味といえるのではないでしょうか?
当日は谷底からの風が強くお皿も吹き飛ばされそうな勢いでしたが、美味しいものを食べるのには、風にもマケズ・・ですね。11キロの完歩をお互い労い、最後の乾杯です。
ゴール:祖谷ふれあい公園
ウォーキングを終えた参加者はバスにて「祖谷ふれあい公園」までバスにて移動。祖谷ふれあい公園は遊具や遊歩道、スリリングなモノライダーにキャンプサイトなどがあり、自然を満喫しながら1日中、ご家族や友達と遊べる施設となっていますが、ONガス用に設営されたテントでは、あったかいコーヒーと和三盆のデザートが提供されました。この和三盆のデザートは三好市が新たな食の魅力創出を目指す「三好市ガストロノミープロジェクト」の中で生まれた新メニュー。すだちをトッピングした和三盆のカステラ、酒粕は三芳菊酒造のものを使用しているそです。
15時を過ぎると谷あいは日が暮れはじめ、1日を十分に楽しんだ参加者は完歩証を受け取った後は、大歩危・祖谷の多数ある温浴施設目指して、ゴールを後にするのでした。
ご参加の皆さん、関係したスタッフの皆さん、お疲れさまでした。