イベントレポート
vol.137
初開催 ONSEN・ガストロノミーウォーキング in 観音寺市を開催しました。
香川県では初開催となる観音寺市でのONSEN・ガストロノミーウォーキング。日本の夕陽100選にも選ばれた有明浜。その有明浜とドラマ「銭形平次」でもおなじみの巨大な砂絵「寛永通宝」や四国遍路第69番札所「観音寺」と観音寺市の名所を結び、香川県の豊富な食材をガストロノミーメニューとした魅力ある7キロのはじまりです。
当日のイベントの様子をご紹介させていただきます。
開催日時 2022年11月23日(水) 11:00 ~16:30
開催場所 観音寺市役所~琴弾公園 全長7キロ
天候 曇り時々雨
参加人数 103名(予約ベース)
参加費 大人3500円 小人2000円
主催 観音寺市政策部企画課企画調整係
協力 観音寺市観光協会
スタート:観音寺市役所
いよいよ!とうとう!ONSEN・ガストロノミーウォーキングが香川県で初開催。募集開始後、多くの方から申し込みをいただき、四国4県のほか、南は大分、北は東京・神奈川といった首都圏からも参加者が集まりました。期待の高さが伺えますね。
当日は「曇り時々雨」といった空模様。天候理由によりスタート時に予定されていた地元の小・中学生による「大野原マーチングバンド」の演奏は取り止めとなり残念でしたが、それでも元気な参加者達のスタートです。
観音寺市 佐伯明浩市長のユーモア溢れる開会のご挨拶を終え、時差をつけてのスタートとなりますが、スタートする参加者をスタッフが元気よく送り出してくれます。ん?良く見ると黒と白にONガスのロゴが入ったお揃いのキャップ。なんともお洒落な感じですね。
なお、スタート地点となった観音寺市役所は平成27年5月に開庁したばかりのガラス張りのランドマーク的存在。近代的なデザインだけでなく、防災拠点としての役割も担っているそうですよ。
第1ガストロノミーポイント:山地蒲鉾
スタートして1.6キロ。住宅地の中にもポツポツと飲食店が点在しますが、古くは観音寺の門前町として栄えた名残だそうな。そんな町並みのを進むと第1ガストロノミーポイントである「山地蒲鉾」が近づきます。ちくわや天ぷら(関東ではさつま揚げ)などを販売する山地蒲鉾は路地裏の老舗蒲鉾店として有名な人気店。外観は一見古い民家でありながら、のれんをくぐると大きな梁が特徴的なオシャレな店舗です。当日は工場休業日にもかかわらず、店主自ら、参加者の到着に合わせ揚げたての大きな「ネギ天ぷら」が振る舞われました。熱っ熱の天ぷらはとても美味しく、出来立てを食べて欲しいとの店主の心意気が詰まったおもてなし。最高ですね。併設した店舗では今さっき食べた天ぷらをお土産にと、購入される参加者の方も多くいらっしゃいました。また一緒に振る舞われたお酒は1891年以来、観音寺の地でお酒をつくりつづける「川鶴酒造」の「讃岐クラウディ」でなんとも爽やかなカルピスのような風味のにごり酒。味わいがしっかりしているので、ロックやソーダ割りもオススメです。
三架橋
観音寺市、実は「日本の〇〇百選」が、かなり、いろいろと多いのです。今回のウォーキングコースで見ることのできる、3つのアーチが特徴の「三架橋」は「日本百名橋」のひとつ。市内で最も美しい橋と言われ、その歴史は古く、文政12年(1829年)にはこの橋が存在していたという橋なんです。ちなみに現在の橋は昭和10年建造のものですが、昭和、平成、令和とこの街の歴史を見続けてきた橋なんて素敵ですね。
三架橋を右に見ながらウォーキングコースを進むと、いよいよ市の名前にもなっている「観音寺」が近づきます。
第2ガストロノミーポイント:観音寺
霊場68番札所神恵院と同一境内にある69番札所の観音寺。寺は仏像など重要文化財を有し、桜、つつじ、紅葉といった季節ごとに目を楽しませてくれる名刹ですが、この境内の片隅に佇むお休み処。「寺cafe悟桐庵」が第2ガストロノミーポイントに早変わり。名物の讃岐うどんを使った「かけうどん」、お遍路さんに人気の「わらび餅」が振る舞われました。まだまだウォーキングは前半ではありますが、スィーツは疲れた身体を癒し、人を笑顔にさせますね。居心地の良い空間についつい長居をしてしまいそうです。
第3ガストロノミーポイント:室本町の街並み
室本町は観音寺から1.5キロほどに位置し、家々の一部では格子の美しい旧家、本瓦や海鼠壁(まなこ壁)などの意匠が見られ、狭い範囲ながらも麹の製造販売を中心に発展した古い町並みが今も残る一角です。もちろん、麹で発展した町ということで「入り江こうじ」の「甘酒」が登場。この甘酒、代々受け継がれてきた製法で、昔ながらの味と無添加が自慢。まさに香川の温暖な自然に育てられた上質な味。良い意味で甘酒の癖がなく、ほんのり甘く優しい味でした。また地元の御菓子「海老せんべい」「あいむす焼(豊浦商店)」も添えられ、ちょっとしたティータイムとなりました。いや?甘酒だからカクテルタイム?
第4ガストロノミーポイント:観音寺ファミリーキャンプ場
いよいよコースも終盤。最後のガストロノミーポイントは観音寺ファミリーキャンプ場に設営されました。雨も降りはじめ、景観を楽しむにはあいにくの天気となりましたが、この観音寺ファミリーキャンプ場は鳥獣保護区にも指定される有明浜のビーチにあり、自然を重視して開発された地域です。普段は一般市民の方のレジャーな場となっておりますが、今日はONガスで貸し切りです。キャンプ場ということで調理可能な設備が整っていることもあり、このポイントでは食べきれないほどのガストロノミーメニューが参加者を楽しませます。大人気の「讃岐オリーブ牛ロース」に「地元の獲れたて野菜のサラダ」そしてONガス史上はじめて!? その場で揚げる「観音寺のお魚揚げたて天ぷら」の提供です。ビーチで揚げたての天ぷらが食べれるなんて、なかなか真似出来ないBBQですね。すでにお腹もいっぱいなんですが、おかず味噌「セトウチノタカラ」入りのおにぎりも食べ放題。なんでもこの「セトウチノタカラ」という味噌、道の駅等で購入できるのですが、産学連携により生まれた新商品。地元の高校生がパッケージを手掛けるなど大活躍な代物なんです。なんかエピソードを聞くと更に美味しく感じます。またデザートとして「さぬきゴールド(キウイ)」の他、川鶴酒造の純米吟醸「田野々」など、これでもか、これでもかといったガストロメニューでございました。ご馳走様でした。
有明浜
写真では伝わりづらいのですが、今回のウォーキングコースの目玉である「有明浜」を歩く頃、黒い雲が覆いはじめ、スコールのような土砂降りの雨が参加者を襲いました。前日の天気予報もあり、防雨対策は皆さん万全ではあったのですが、「日本の夕陽百選」の有明浜に沈みゆく太陽を眺めながらウォーキングをイメージしたコースだったため、残念無念。実は日没時間や干潮時なども事前に調べた上でイベント開催日やスタート時間を決めた経緯があったので、ホントに参加する方に有明浜の夕陽を見ていただきたかったです。天候ばかりは仕方ない・・。来年のお楽しみですね。
写真は有明浜を歩く参加者の方達。雨上がりで少し歩きづらそうですが、有明浜に真っ赤な太陽が落ち行く姿を脳裏に想像を膨らませながらウォーキングを楽しんでいらっしゃいましたよ。
寛永通宝
「日本の歴史公園100選」にも選ばれた琴弾公園が今回のウォーキングコースのゴールとなりますが、約38.6ヘクタールの広さを誇り、名所旧跡が点在し、自然や歴史を一日中満喫できる観音寺市の人気観光地です。特に有名なのはドラマ銭形平次でお馴染みの巨大砂絵「寛永通宝」その大きさはなんと!東西122m、南北90m、周囲345mとなるそうな。ウォーキングコースでは砂絵の真横を歩くため、全体概要は見えないのですが、その大きさに驚かされます。晴れていれば、ガストロノミー参加者限定で寛永通宝の中に入場するという企画もあったのですが、雨で中止。貴重な建造物?ですから仕方無いですね。
この砂絵、寛永10年(1633年)に藩主、生駒高俊公を歓迎するために一夜にして作られたと言われておりますが、約400年も前に作られた砂絵が市民の方の努力で未だに保存されているって凄いことですね。余談ですが、この砂絵を見れば健康で長生きし、お金に不自由しないと伝えられており、観音寺市の宝くじ売り場から 〇〇億円の当選者が出たこともあるそうな。。観音寺土産に宝くじを買って帰るというのも、良いかもですね。
なお、この砂絵、琴弾(ことひき)公園内の山頂展望台から見るのがおすすめで、健脚な方はONガスウォーキングゴール後に足を延ばしていた方もいらっしゃいましたよ。
ゴール:琴弾公園
秋から冬への季節が移り変わる瀬戸内での1日もそろそろ終わり。約7キロのウォーキングを終えた参加者のゴールを祝うべく女流太鼓「響音」の賑やかな太鼓の音が聞こえます。なかなかの迫力で勇ましい姿と鳴り渡る太鼓の音に疲れも吹っ飛びます。また、途中有明浜でデモンストレーションを予定していた馬達もゴールに駆け付け、参加者の労を労うとともに華を添えてくれました。
写真のバッジは完歩した方に配布された記念品。来年は色違いで配られるそうですよ。コレクターになる人もいそうですね。
最後に参加者の方から寄せられた声を紹介させていただきます。
「市街地だけでなく、田畑に囲まれたエリアや砂浜などバリエーションに富んでいて良かったです。」「地産の物を食べれて想像以上の美味しいものをいただけました。」「雨だらけのバーベキューも泣きそうでしたが、晴れていたらきっと無茶苦茶楽しかったんだろうな~。来年も開催してくれると嬉しいです。」「長すぎない距離もお食事もとても良かったです。天気がよければ、より歩きやすかったんでしょうが、雨の中でもいい思い出になりました。」
参加者の皆様、関係者の皆様、おつかれさまでした。