イベントレポート

vol.106

ONSEN・ガストロノミーウォーキング in 豊後高田市を初めて開催しました!

大分県

昭和の町・豊後高田のガストロノミーウォーキング初開催です!
62名の方々が、昭和の町から寺社も巡り、豊後高田ならではの恵みを味わう約5kmのウォーキングに出発!

豊後高田市の中心商店街は、江戸時代から明治、大正、昭和30年代にかけて、国東半島で最も栄えた町。その商店街が元気だった頃の活気を蘇らせようと2001年に立ち上がったのが「昭和の町」の取組みで、今や認定店が55店舗まで増え、年間約40万人もの人が訪れています(#^^#)

そして、この地は、奈良時代末から宇佐神宮の影響を強く受け、平安時代には宇佐神宮の荘園として発展し、独特の山岳仏教文化「六郷満山文化」を発祥させた、「奈良・京都に次ぐ仏の国」とも称される場所なのです。

そんな豊後高田らしさを存分に味わえるコースが組まれた今回のONガスイベント。
事前にお送りした抗原検査キットの結果とともに、チェックシートを提出いただき、早速出発準備へ!

今回は、各グループに地元の方1人がつき、色々と説明しながら歩いていきます!
スタート地点の中央公園からすぐ、昭和ロマン蔵に突入し紹介を受けます!(^^)!「あ~懐かしい」「こんなだったね~」という声があちらこちらに。


[ガストロノミーポイント①カフェ&バー ブルヴァール]
メニュー:鯨の竜田揚げとビール

「ゴール後に立ちよろうか」など言葉を交わしながら歩いていると、駅通り商店街の入り口に到着です!
入り口から程近く、”学校給食”と書いた幟がひときわ目立つ、ブルヴァールさん。
懐かしい店構えと店内の雰囲気にホッと一息、肌寒い気温で冷えた体を温めます♪小さい頃を思い出しながら(あれ、違う人もいるかな?!)、滅多に食べなくなった鯨の竜田揚げを、当時は飲めなかったアルコールとともに堪能しました。


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余談ですが・・・商店街には、ガストロノミーポイント以外にも、昭和の面影を残すお店がたくさん!
説明を受けると気になっちゃって、ササっとお店に入ってアイスキャンデーを食べたり、お土産を買ったりと、時間が押しつつも満喫される方も見受けられました☆


[ガストロノミーポイント② 肉のかなおか]
メニュー:揚げたてコロッケ

この日は、観光客で賑わっていた昭和の町!
歩を進めると、人だかりが・・・ここは、地元の方も御用達のお肉屋「肉のかなおか」さんです。
牛肉とおからコロッケのどちらかを選ばせてもらい、揚げたてのコロッケが到着!
衣がカリッと厚めで、ほくほくの中身は味もしっかり、ソース要らずの美味しさに、皆さんペロッと食べておられました。
これぞ、小さい頃に怒られていた「つまみ食い」ですね(*’▽’)


[ガストロノミーポイント③ 龍のタカラバコ]
メニュー:「手打てん」と「豊乃関」

昭和の町では「おひなさまめぐり」も開催されていたので、各店自慢のひな人形も愛でることができました。
色々と目移りしていると、懐かしの玩具などが所狭しと並ぶお店が!その名も酒屋の「龍のタカラバコ」さん。

明治30年、豊前・豊後の国であった大分県が豊の国と呼ばれていた頃、豊の国の大関にならんと願い、夢をたくして命名された「豊乃関」。なんと樽酒が振る舞われ、その場で注いで下さる嬉しい心遣い☆
「お替りしてくださいね」と声かけまで☆ソフトドリンクも、「瓶のコーラ」と大分県民お馴染みのヨーグルト飲料「ヨーグルトン」という徹底ぶりです。

一緒に提供された、株式会社高田魚市場が製造する魚のすり身天ぷら「手打てん」!これがまた美味しいんです!!第72回全国蒲鉾品評会(2020年)で「水産庁長官賞」を受賞した逸品♪♪
・・・実は、昭和25年から練り製品を製造する高田魚市場は、「真玉の汐(うしお)」の知事賞、「えそ蒲鉾」の水産庁長官賞に続き、3年連続の受賞を誇ります。当日は市場がお休みということですが・・いつかちゃんと買いに行きたいなと思いました。・・・



いやはや、目移りが止まりません( ゚Д゚)ノ往時の姿をそのまま残したり、改修されたりと、今なお受け継がれる趣ある店が並ぶ商店街を楽しみました。


[ガストロノミーポイント④ 法華寺]
メニュー:ちいさな丸ぼうろ

商店街を抜けると、気持ち良い青空と桂川が待ってくれていました!
川の向こう側にも昭和の町は続いていて、そのメインとなる「プラチナ通り」は後半に歩きます☆

桂橋を渡って程なくすると、120年の歴史ある日蓮宗・法華寺に到着!
この一帯は、旧 高田城の縄張りだったそうで、小高い場所が続きます。
階段を上り眩しい空を見上げると・・・大きな鬼子母神様がいらっしゃいました!

圧巻のお姿です。さすが日本一高い鬼子母神様。。。


住職の奥様が、小さな丸ぼうろ「尊神芳路」を配りつつ、鬼子母神様について話してくださいました。
その昔、鬼子母神は、嫁してたくさんの子供を産みましたが、暴虐な性質から近くの幼児を食べてしまい、人々から恐れ憎まれていました。自分の子を隠された鬼子母神が嘆き悲しむ姿を見て、お釈迦様が大いに戒めたところ、初めて今までの過ちを悟り、お釈迦様に帰依し、安産・子育の神となると誓って以降、人々に尊崇されるようになったとされます。
ほんのり甘く懐かしい味のぼうろを口に頬張りながら、自身を振り返ることの大切さも身に染みる時間でした(._.)/

[ガストロノミーポイント⑤ 豊後高田そば道場]
メニュー:豊後高田そばと韃靼そば茶

法華寺を過ぎると坂道があって、高田城跡を思わせる小高い場所に至ります。
家屋の色彩や庭の雰囲気も統一感があり、心地よい日差しに映え、気持ちよく歩いていると「そば道場」に到着です。


豊後高田そばの歴史は比較的浅いものの、その風土から春と秋の年2回栽培し、7月と11月に新そばの時期を迎え、ざるそば需要が特に高まる暑い時期に美味しい新そばを味わうことができます!
生産~加工~手打ちまでが同じ土地で行われるからこそ高品質を保てるそうで、「そば打ち職人養成講座」を修了し、この「そば道場」にて一定以上の技術を習得した人だけが名乗れる「認定店制度」も設けられているほど(*^-^*)

そんな本格そばを、九州独特の甘めの鳥出汁でいただきます。
麺がもちもちしていて風味もあって美味しい!!出汁まで飲み干しました!!
韃靼そば茶、ま~香り立つ味わいで、中でお土産に買われる方もいらっしゃいましたよ。蕎麦アレルギーの方もいるだろうと、地元のハトムギ茶も準備下さいました。



そば道場の向かいには、ランチ時の そば処 響 さん。今度はここで食べようと決意し、次のポイントへ!
歴史を感じさせる石垣に囲まれた階段を下りていくと「玉津プラチナ通り」に突入し、トリックアートも大人な雰囲気です。


[ガストロノミーポイント⑥ 玉津まちの駅 夢むすび]
メニュー:カルソターダとかぼすドリンク

矢印の方向に吸い込まれていくと、農産物の直売所「夢むすび」さんから漂ういい匂い!!
豊後高田市は西日本1位の白ネギの産地(市町村別全国3位)ということで、白ネギが黒く丸焼きになっているではありませんか(*ノωノ)
一番外の皮はめくって、中身の白い部分だけを食べるという贅沢さ。市の特産である落花生のソースを添えて♪
大分県の特産「かぼす」を使ったハイボールやジュースなど一緒に、酸味と甘みのマリアージュを楽しみました。

 


大分県の規格で、白い部分の長さが30センチ以上でないと「白ネギ」と言えないそうです!
本当に甘くてジューシーで、皆さんの食べっぷりが最高でした☆
スペインの伝統料理として知られる「カルソターダ」ですが、どちらの方が歴史が古いんでしょう?!でも、周防灘に面した海岸沿いの干拓地に広がる白ねぎ畑の美しさは、日本ならではの姿な気がします。

 


[ガストロノミーポイント⑦ 光圓寺]
メニュー:揚げパンとミルメーク

 プラチナ通りを進み、横断歩道の先に幟が。なんと、浄土真宗の立派な光圓寺が次のポイントです!

大きな揚げパンと、牛乳に粉を混ぜて飲む「ミルメーク」という、ちょっと贅沢な日の給食が並びます。どちらも懐かしくて優しい味でホッコリします。
この揚げパン、実は昭和の町に売りに来る移動販売のお店のもので、特別にご用意くださったそうです!次訪れた時は食べられない可能性大、、そんな時は昭和の町のお店で熱々をいただきましょう☆
そして、牛乳が苦手な人も大好き、余るとクラスで争奪戦が展開された「ミルメーク」は、今なかなか買えない逸材でもあります。

さらに、ご住職が光圓寺の歴史や立派な鐘のお話もして下さいました!
江戸時代1770年代に建立された本堂は、関西・九州方面にゆかりのある1人の門徒さんにより寄進されたそうで、建築資材は瀬戸内海をはるばる渡って運ばれたんだとか。
アンケートでも「一番分かりやすかった」「直接お話しくださって嬉しかった」という声が複数寄せられたほど、皆さん聞き入っておられました(^^)境内でのゆっくり過ごす時間は贅沢ですよね。


[ガストロノミーポイント⑧ 豊後高田市役所]
メニュー:とり天バーガー

住宅の中を抜け、街に出てくると、ほどなくして豊後高田市役所に到着です。
ここでいただくのは「とり天」のご当地バーガー!!このバーガーは、昭和の町「甘味 末広屋」さんが特別に作ってくださったので、瓶コーラとともに食べると、満足感が半端ないです!

なんと仁王様がガストロノミーのたすきをかけて、ラストスパートを応援してくださっています( ;∀;)(一番右に前日までのお姿も・・)
ご存じでしょうか?同市には70以上の石造仁王が存在し、その数は全国屈指。ほとんどの仁王様は、地元仏師・石工が江戸時代に豊富な石材を使って造りあげたものだそうです。全体として自由な作風が特徴で、人間味溢れるとか個性豊かとか言われ、「仁王様巡り」が人気なんだとか。仁王様のパンフレットもあるようなので、気になる方は次回是非手に取ってみてください♪♪


次はどんな道を歩けるのかなと思っていると、コースは神社の中へ。そう、市役所の目の前は、若宮八幡神社が鎮座しているんです。
桂川沿いに続く参道を歩くと、心洗われる気持ちになります☆高田城城主との関係もあり、今回歩いた一帯の繋がりを少しだけ感じることができました。木々に囲まれた神社を抜けると、視界には桂川・山並み・青空が登場です!

[ガストロノミーポイント⑨ 桂川ふれあいセンター]
メニュー:イチゴと恋叶美人

まずは川を渡らずに進むと、、、恋叶美人の瓶が並んでいます!!
豊後高田市観光まちづくり会社が2019年から販売開始した、地元産のハトムギを使った焼酎です。夕陽の絶景スポット・真玉海岸などを繋ぐ国道213号沿いの約20km、“恋がかなう道”「恋叶(こいかな)ロード」にちなんだ名前♪
そして、8年越しで生産にたどり着いた大分県オリジナル品種のいちご「ベリーツ」でーす!甘さと酸味のバランスが良く、「ストロベリー」と「スイーツ」を掛け合わせてのネーミング☆

桂川を望みながら、地元民の定番、イチゴ入り焼酎にしていただきました(*’▽’)
もったいない気持ちもしつつ実を潰しながら風味を味わえば、スッキリ甘く濃い(恋?)味わいに!


[ガストロノミーポイント⑩ 山城屋]
メニュー:お漬物と甘酒など

今度は桂川を渡り、最後のガストロノミーポイントに向かう道中も、情緒残る家並みが続きます。昭和の町エリアと同様に賑わっていたそうです。
・・・と、楽しそうな場所、そこが「山城屋」さんです(#^.^#)


 

「いっぱい飲んでかない?」と言わんばかりの優しい雰囲気。
地元ならではの漬物と、甘酒が振る舞われました☆
酒樽の上がテーブル、お酒に因んだ懐かしいグッズが所狭しと置いてあって、近所にあったら毎日通ってしまうような雰囲気(^0′)
これで最後か~なんて言いながら、噛みしめます。


[*ゴール*中央公園]

龍のタカラバコさんを目印に、行きとは違う商店街を通って帰ります。
最後まで案内を続けてくれた方ともお別れ、ゴールで沢山のお土産が入ったオリジナルエコバッグと入浴券をもらって・・・
ここで今回は「昭和の町」を象徴するボンネットバスの15分ドライブに連れて行っていただくことに(希望者のみ)(‘◇’)
ベテランガイドさんは、テレビでも紹介されるほど元気いっぱいにバスの古さや魅力も語ってくれます!商店街では、バス乗客に手を振ってアピールして下さる店舗の皆さん。うん、これくらいオシてくれてこそ、良き昭和の雰囲気な気がします☆ミ


懐かしの日々にタイムスリップ、お疲れさまでした!(^^)!
迎えてくださった皆さん、ありがとうございました!!!