イベントレポート

vol.43

ONSEN・ガストロノミーウォーキングin朝倉・原鶴温泉を開催しました

福岡県

今回の開催地である福岡県朝倉市。ここは2017年に九州北部豪雨で大きな災害を受けてしまいましたが、復興に向けて元気に前を向いて進んでおります。その支援も兼ねて初めての開催となります。
朝倉は、広大な土地が織りなす壮大な自然とともに数々の歴史をこの地に刻んできたロマン溢れる場所です。
原鶴温泉の名湯に地元で採れた特産品を使ったお料理の数々でおもてなし。まさにONSEN・ガストロノミーウォーキングを行うのに打ってつけです。
更に花を添えるのは、福岡の滋慶文化学園の生徒さんたちが中心になって、このイベントの企画・運営を担ってくれたこと。若さ溢れるパワーで、心の籠ったおもてなしをしてくれました。

2018年開催の締めくくりに相応しく、晴天の朝を迎えました。
参加者合計210名と定員を超えた申込を頂き、「サンライズ杷木」の集合場所に続々と参加者が集まって来ました。開会式も派手やかに学生さんたちがゴスペルを披露。
そして忘れてはならない、九州北部豪雨で被害に遭われた方、犠牲者の方への追悼の祈りを捧げます。


受付会場からウォーキングスタート地点であるビューホテル平成の花農家までは、バスに乗って移動します。
細い、傾斜がかなりある坂道を上り切ったところでバスを降りると、なんとも素晴らしい景色が目の前に広がります。

皆さん、歓声とともに写真撮影大会です。なんと見晴らしのいい景色でしょう。眼下には雄大に流れる筑後川、そして筑後平野が広がっています。そして女王卑弥呼様がお出迎え。

そう、ここ朝倉は『邪馬台国』説があったところ。色んなところの「説」があるので、それぞれ訪れるのも楽しそう。

ガストロノミーポイント@ビューホテル平成・花農家

ウォーキングスタート地点に到着しましたが、まずはここで最初のお食事タイム。
頂いたのは学生さんたちが作った朝倉の新鮮野菜たっぷりのネギスープと蒸し野菜。
学生さんたちのコック姿が可愛くって初々しい。ちょっと手元はぎこちないかな?( ´艸`)
気になったのが『乙女の花ドレ』なる何とも乙女チックなピンク色のドレッシング。
九州北部豪雨で被災した朝倉市黒川の荒廃田に植えたコスモスでドレッシングを作られたそう。
何とも力強さと愛らしさを感じる商品ですね。


それでは、絶景とともにいただきま~~す!

それでは出発~!ここからは眼下めがけて坂道をくだっていきます。右も左も柿畑が。こんなにもたくさん柿が実っている光景、初めてみました。凄い!の一言です。さすがフルーツのメッカ、朝倉。
黄色に染まった銀杏並木がまた何とも美しいこと!


どんどん下って行ったあとは、今度は朝倉の昔ながらの街並みを歩きます。原鶴温泉に来られる方は多いと思いますが、こうやってゆっくりと近辺を歩くのはやはりこのイベントならではの醍醐味です。
柿畑の収穫作業を観察したり、ちょっとした看板に驚愕したり、道沿いの神社にふらっと立ち寄ったり。

参加者同士、ワイワイガヤガヤ会話も楽しみつつ、軽快に歩いていると何やら参加者の人だかりが。
次のポイントではないはずなのに??

なんとなんと、参加者のみなさんに地元のお父さんが柿を配ってくれてます。
みよ!この笑顔!お父さんに話を伺うと、「こんなにたくさんの人が朝倉を歩いてくれる感謝の気持ちです」
って、もうみんなはしゃぎまくりです。お父さん、有難うございます!!!

更にそこから歩いて少し経つと、またしても人だかりが!!!何々??今度は何??
なんとここでは地元のお豆腐店のお父さんが、出来立てのお豆腐を参加者へ振舞ってくださいました。

出来立てのお豆腐はほんのり温かく、そしてなによりも朝倉みなさんの心意気が暖かくてもう感激です。
宿里豆腐店のお父さん、本当に有難うございます!

ガストロノミーポイント@宿葉園

そんなこんなで地元の方のおもてなしを胸いっぱいに堪能しながら、次のポイントに到着です。
ここでは、柿狩りを楽しみます。人生初!の柿狩りです。

狩った柿はお土産になります。1キログラムがイベント費に含まれており、大体中くらいの大きさで3~4個。
柿園のお父さんが熟した柿の食べ方を披露。さすがプロです。ズズズッと躊躇なく、口の中へ吸い込みます。なるほど。私が狩った柿はどうやら1キロには程遠く少なったようで、あら残念。

柿狩りを楽しんだ後は、お待ちかねのお食事タイム!
そう、ここではもちろん柿料理を地酒とともにお相伴。ここでいただくお酒は篠崎の純米酒『比良松』。


記念に貰ったロゴマーク入りの蛇の目お猪口におっとっとと、学生さんにお酒を注いでもらってご満悦。
お食事は『柿の白和え』、『柿の天ぷら』。両方とも甘くて美味しい。お天気の良い柿園のお庭でいただくのですから、更に美味しさアップです。

さぁ、だいぶゆっくりしました。次へ進みましょう。沿道ではところどころ、学生さんたちが道案内のために立ってくれています。有難うございます!

ガストロノミーポイント@円清寺

次に訪れた『円清寺』は黒田官兵衛ゆかりのお寺として大変有名なところです。
このイベントのメインともいうべき所。ここでは事前予約制にて、お寺の中で座禅体験ができると募集したところ、大変人気ですぐにいっぱいになりました。また、ここで料理の勉強をしている学生さんたちの腕試し、本領発揮。試作、試食を重ねて朝倉の特産品、甘酒を使ったお料理を振舞います。
ですが、ちょっとしたハプニング。相当気合を入れて作ってくれたので、だいぶ料理を提供するのに時間がかかってしまいした。
そんな時も地元の方のナイスフォローが。地元ボランティアガイドさんが懇切丁寧に朝倉の歴史を説明してくださいます。更には災害に遭われたときのお話も。

説明資料も配布していただきました


食事場所はお寺の中のお座敷でいただきます。学生さんたちが料理を作っている台所を覗いてみたところ、活気溢れる声が飛び交い、みんな必死になってお料理を作っています!まるで戦場です!


お料理をお出しするのに時間がかかちゃいましたが、盛り付けにも一切手を抜かず、最後まで一生懸命仕上げたお料理です。本格的なお料理が出てきてビックリです。甘酒を使ったお料理のオンパレード。
揚げ出し豆腐の甘酒餡かけ、甘酒コロッケ、甘酒グラタン、鰆の甘酒漬け、そして郷土料理のぼんたら(棒たら)。
美味しく味わいました!御馳走様です!
美味しいお料理には勿論、お酒はかかせません!地酒比良松の日本酒3種も飲み比べで味わっていただきます。

お寺を後にし、次のルートは筑後川沿い、原鶴温泉界隈方向へ進みます。
お天気はだんだんと下り坂。時に雨もぱらつくところもありますが、歩くのには全く支障なし。
水害で被害を受けたところも、だいぶ復興工事が進んでいます。がんばれ!朝倉!

ガストロノミーポイント@鵜飼宅前の河原

さて、筑後川沿いに到着。筑後川では5~9月の季節、『鵜飼』をご覧いただけます。その鵜飼宅の前で筑後川を眺めながら郷土料理をいただきます。

地元のお母さんに注いでもらったのは『だぶ汁』。朝倉のお野菜がたっぷり入ったお汁を名産の本葛粉でとろみをつけたもの。温かくってほっとするお味。それ以外にも手作りのおにぎり、なます、高菜のお漬物など。
川を眺めながら堪能しました!

ここからはテクテク更に川沿いを歩いて原鶴温泉街へ。

ガストロノミーポイント@泰泉閣前広場

次のポイント、まだ先ですが、遠目からもすぐにわかります!そうです!ポイントはなんと屋台船。
ここでお食事、そして食べる前か後には、屋台船に乗って筑後川ミニクルーズ♪
通常は夏場だけの運航の屋台船をこの日のためにわざわざ用意していただきました。感激です!

ここでいただく郷土料理は『蒸し雑煮』と九州ならでは『馬刺し』です。蒸し雑煮は茶わん蒸し×お雑煮の合体版。茶わん蒸し風のお椀の中にはお餅が!ここ、朝倉では色んなお店でこの蒸し雑煮を提供されていて、それぞれでお味が違うので、食べ比べするのもまた楽しいかも。

ガストロノミーポイント@原鶴川の駅

そしてゴール前最後のポイントもすぐに到着。ここではいただくものは、なんと本格的ハワイアン料理!
今までと趣向が全く変わり、ワクワクしてしまいます。


『カルアポーク』と『シシカバブー』、炭火で焼いたお肉は何ともジューシー。ビールもくいくいっと飲んじゃっていい気分。

食事場所の横では何やらワイワイ人だかりが。おっ!顔に白いものを塗った方が多数。これ、朝倉の地にずっと続く奇祭、『おしろいまつり』をミニ体験できるコーナーです。『このおしろいは、新米(初穂)を粉にして水でといて(しとぎ)顔にぬるもので、昔の農家の人が、氏子の繁栄と新穀の豊作を神に感謝し、来年の五穀豊穣を祈願する、全国でも類のない奇習とされています。』
何とも楽しいお祭りですね。

さぁ、存分に楽しみました!ゴールまで後一息です。

ゴール@サンライズ杷木

『お帰りなさ~~い!』『ただいま~到着~!』
ゴールではたくさんの学生さんたちが出迎えてくれました。

更には『お帰りなさい記念ガラガラ!』。ハズレ無し!原鶴温泉の記念品がもれなくいただけます。有難い~♪
そしてデザートでフィニッシュです。

デザートも特産品の『葛湯』と学生さんたちが考案した甘酒をつかったスイーツ。抹茶ムースのようで美味しかったです。やっぱりウォーキングの後は甘いものの補給は必要です。そして、もちろん温泉です。
丸々一日、朝倉・原鶴温泉を堪能させてもらいました。企画・準備いただいた沢山の皆さんに感謝です。
たくさんの体験、地元の方のおもてなし、心温まるお料理の数々。そして、復興に向けて元気に進んでいる現地を見せてもらえました。
イベントは1日限りですが、また何度も訪れて応援したい。がんばれ!朝倉・原鶴温泉!